整形外科の疾患の特徴
1、たちまち重篤になることは少ないが、痛みが長引くことも多い。
2、しびれや痛みの箇所が必ずしも原因箇所ではないことがある。
3、日頃から適度に身体を動かしている事が一番の予防、ただし急にジムなどで筋トレを始める時は要注意(特に高齢の方は)
4、整形外科は骨、関節をはじめ身体活動に関わる組織や器官の疾患を主に治療します。痛みやしびれが長く続く前に受診しましょう。
下肢・足
- 足関節捻挫
- 原因と症状:足関節(足首)捻挫のほとんどは足首を内側にひねった時に起こります。足首外側の靭帯が損傷した状態の事で痛みがあり腫れてきます。スポーツなどの他、日常生活での段差の踏み外しなどでも生じます。
治療:痛みが強い時は消炎鎮痛薬を服用し、足関節を包帯固定します。 - アキレス腱周囲炎、アキレス腱断裂
- 原因と症状:体重が急に増えたり、過度の運動からアキレス腱に負担がかかり腫れたり、触ると痛みが出て走れなくなります、これはアキレス腱周囲炎です。さらに、スポーツ中にふくらはぎに強い衝撃や、音を感じ体重をかけることが出来なくてしばらく動けなくなったときにはアキレス腱の断裂が起きています。
腱は老化が進みやすいため、30~50歳のスポーツ愛好家がスポーツ動作の最中に起こすことが多いです。
治療:アキレス腱周囲炎の場合は、まず冷たいタオルなどで局所を冷やします。アキレス腱に負担がかからないようにギプス包帯などで固定し、安静にします。アキレス腱断裂の場合も固定装具を付けて安静にしますが、受傷程度により、腱縫合の手術を行います。断裂の場合は4か月ほどで軽く運動は出来るようになりますが、完全にスポーツ活動が出来るまでには短くても半年はかかります。
- 外反母趾
- 原因と症状:足の指で最もよくみられる変形で女性に多いです。一番の原因は、つま先が細くなった靴を履くことによって足先が締め付けられ生じます。親指のつけ根のところが外側へ曲がり、その突出した部分が炎症を起こし痛みます。
治療:変形が進行しないように外反母趾用の装具を使用します。履き物は先のゆったりしたものに替えます。足の指を開く(グーチョキパー)ような指の体操を行います。
痛みがひどく靴を脱いでいても痛むような場合は変形の矯正手術を行います。 - その他足の慢性障害
- 主として走ったり跳んだりの動作の多いスポーツにより生じます。衝撃が続くと足の骨、軟骨、靭帯、腱に障害が起こり疼痛が起こります。スポーツで発症したら、一定期間は、休養をします。消炎鎮痛剤の服用や湿布薬の使用、局所に注射、また足底装具の使用などで対処します。普段からの足部、下腿筋のストレッチが大事です。